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まちつくインタビュー vol.1 岩崎朱里さん

はじめまして、こんにちは。
真岡まちづくりプロジェクト運営事務局の林です。
地域おこし協力隊の粟村千愛さんが、真岡市でまちづくりに取り組む人たちをインタビューする「まちつくインタビュー」
真岡市内外からまちつくに関わってくださっているメンバーは、魅力的な方ばかり。そんな方々の活動内容だけでなく、それぞれの想いやストーリーをお伝えしていく連続企画です。

・どんな人がまちつくに参加しているの?

・なぜまちつくに参加しようと思ったの?

・どんな想いでまちづくりに取り組んでいるの?

こんな疑問をお持ちの方はぜひチェックしてみてください。
それでは、第1回は岩崎朱里さんです。


若者が遊びたくなる場所をつくる。
違いを生かし、アイデアを出し合うまちづくり

真岡市出身で、白鷗大学4年生の岩崎 朱里さん。2021年度の真岡まちづくりプロジェクト(以下、まちつく)に参加し、五行川沿いの芝生エリアを「RIVER+(リバープラス)」と名付け、ピクニックマルシェなどを企画してきました。「これからもまちづくりに携わりたい」と話す岩崎さん。まちつくの活動を通して何を感じたのでしょうか。地域での活動に取り組むきっかけから今後取り組みたいことまで、お話を伺います。

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岩崎 朱里(いわさき あかり)

真岡市出身。真岡西中学校、宇都宮清陵高校卒。白鷗大学経営学部4年生。地域メディア実践ゼミにて、真岡まちづくりプロジェクトや下野新聞の記事執筆、足利100年カルタの制作など様々な地域プロジェクトに携わる。

生まれ育った地域を知りたい

―本日はありがとうございます!岩崎さんは今、どんなご活動をされていますか?

岩崎:白鷗大学経営学部の地域メディア実践ゼミで、県内のさまざまな地域で活動しています。2021年に参加したのが真岡まちづくりプロジェクト。今年も継続して参加することになっています。

また、下野新聞で県南地域の魅力を発信する活動をしています。Instagramでのリサーチや読者の方からの依頼で取材する方を決め、実際に取材に行って記事を書きます。活躍している若者、お店などの場所、出来事などいくつかテーマがあり、その中から取材先を探します。私は人を取り上げることが多いですね。自分の倍以上の人生を歩んでいる方にお話を聞けるので、普通に生活しているだけでは知ることができない話をたくさん聞けて楽しいです。

他には、市制100年を迎えた足利市の歴史や施設などを50音順に紹介する「足利100年カルタ」という取り組みをしています。渡良瀬川流域で発行している渡良瀬通信に掲載されています。

―地域での活動をはじめたきっかけはなんだったのでしょうか?

大学生になってから同年代の人と話す機会はありましたが、大人と話す機会がありませんでした。このまま社会に出たら人と話せないと感じていた時、サークルの友達から誘いを受けて、真岡市の市議会議員のインターンに参加することにしたんです。定例会の準備を手伝ったり、議会を傍聴したり、真岡木綿の織物体験をしたりと、いろいろな経験をしました。

話を聞く中で、真宗高田派の本寺専修寺のことを知りました。浄土真宗の開祖、親鸞は全国にお寺を作りましたが、建造から携わったのは真岡のこのお寺しかないそうで。20年間地元にいましたが、全然知りませんでした。まだまだ知らないことがあるかもしれないと、地域に興味が湧いたのです。地域のことをもっと知りたいと思いました。

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まちつくでアイデアを形に。もっとまちが好きになった

―その中で、真岡まちづくりプロジェクトに参加されたんですね。

岩崎:はい、インターン先の議員から紹介を受けて、友人と参加しました。最初は緊張していましたが、和気あいあいとした雰囲気にすぐに慣れることができました。最初のミーティングで「好きにやっていいよ」と言われたんです。「やりたいこと全部やっちゃおう」という大人の勢いがすごかったですね(笑)やっていいんだ、ありがとうございますという気持ちでした。

最初は「インスタ映えスポットが欲しい」と思っていたのですが、具体的なアイデアは考えられていなくて。ミーティングに参加したみんなは考えてきていたので、やばいなと思って家に帰って考えました。

使われていない芝生を生かせないかな?と考えるうち、「おしゃピクだ!」と思いつきました。白い布や籠やドライフラワーなど、かわいいアイテムを用意してピクニックをするおしゃれなピクニックの略で、Instagramで流行っているんです。私も高校生の妹から教えてもらって、友達としていました。

カフェだと長居できないしお金もかかるけれど、おしゃピクならお金をかけずにできて、長時間友達と話すことができます。いままでは芝生を求めて市内の井頭公園まで行っていましたが、市役所の前の芝生なら近いし利用者が増えるだろうと思いました。提案したら採用されて、実際に企画することになったんです。

―企画はどのように進めましたか?

宇都宮大学の学生と大人メンバーとのチームで進めました。自分のこともすぐ仲間に入れてくれて、すごく話しやすかったです。自分で提案した企画だったので不安でしたが、相談しながら進めることができました。チーム内にはマルシェをやりたい人もいて、企画をつくっていきました。

私が担当したのは、チラシの制作と出店者の調整でした。リバープラスに来ればグッズや食べ物など必要なものが手に入り、気軽におしゃれなピクニックを楽しめる。そんなイベントのイメージが自分の中にあったので、それを伝えるためにチラシを考えました。タイトルを手書き風の文字にしたくて、試行錯誤しましたね。

出店者を募集するのはみんな初めてで、イベントまでの日程がタイトで忙しく、返信が滞ってしまったことがありました。すると1つのお店から、「今回は辞退させてください」と連絡があったんです。そのとき、生半可な気持ちじゃだめなんだと実感しました。出店をお願いするからには、こっちもちゃんとしていなきゃいけません。保健所や消防署に提出する書類の書き方など知らないことだらけでしたが、出店者の方に教えていただきながら準備していきました。教わることが多くて、すごく勉強になりました。

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―イベント当日はいかがでしたか。

当日は、自分でアンケートをとって回ったんです。「コロナで出かけられるところがない中で開いてくれてありがたい」という声をいただきました。参加してくれた小学生4人組に、「行く場所をくれてありがとう」と言ってもらえたときには、本当に開いてよかったなと思いましたね。約2400人に来場していただき、イベントは100点満点でした。

しかも、あんなに大勢の方が来てくれたのに会場にはゴミがなかったんです。皆さんゴミの持ち帰りに協力してくれて、真岡市民ってすごいなと改めて思いました。

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―大盛況でしたね!活動してみて、どんなところにやりがいを感じましたか?

自分のアイデアが実現されることにやりがいを感じます。アイデアを形にしたときに、みんなが喜んでくれることが本当にうれしいです。

それから、活動がどんどん広がることですね。リバープラスに設置した看板のデザインも担当したのですが、看板の前で写真を撮って、Instagramにあげてくれている人がいました。リバープラスの認知度が上がっているなと感じます。反応が目に見えてわかることもやりがいにつながります。

―プロジェクトを通して、岩崎さん自身に変化はありましたか。

もっとまちを好きになりました。ミーティングで、みんなで真岡市の好きなところを出し合うワークがあったんです。ほかの人の話を聞く中で、「そんな魅力もあったんだ」と気づくことができました。「空がきれい」とおっしゃった大人の方がいて、それから「確かにそうだな」とよく空を見るようになりました。

“違う”人が集まって、より良いまちづくりを

―岩崎さんが今後取り組みたいことを教えてください。

これからもまちづくりに携わりたいと思っています。栃木愛にあふれたところへの就職を考えています。

いまの真岡市は、若者がピックアップされている印象があります。まちつくもそうですし、きっかけがあれば高校生、大学生がまちづくりに参加できる機会があるのが良いと思っています。ただ、それで若者が関われる場所ができても、イベントで終わってしまって、あとに続かない場合もあります。若者が放課後に遊べる環境があったら、もっと良いまちになるんじゃないかなと思います。

女子高生に話を聞くと、「地元にいたいけど、やることないから都会に行く」という子が多くいます。SNSで東京の高校生がおしゃれなカフェに行ったりして遊んでいるのを見ると、そっちに行きたくなってしまうんだと思います。

でも、私はまちつくに入って、門前町のおしゃれスポットを知りました。私たちが知らないだけで、遊べるスポットはあるのかもしれません。それに、無いなら今回みたいに作っていけばいいと思うのです。

そのためにも、まちづくりでは若者や市外の人など、いろいろ人が参加できることが大事だと思います。似たような人で話し合っても、考えが似てきてしまいます。例えば女子高生の話を聞くと、「そういうアイデアもあるんだ!」と気づきになることも。そんな風に、世代や住む場所などが違う人たちとアイデアを出し合いながら、まちをより良くしていく取り組みが増えるといいなと思います。

今後は、まちつくで経験したことを発信する側になりたいですね。私の経験を伝えていくことで、興味をもってまちづくりに参加してくれる人が増えたらうれしいです。

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取材、文章、写真:粟村千愛(真岡市地域おこし協力隊)