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まちつく2022 ふりかえりインタビューvol.4 渡部真子さん

2022年4月に真岡市地域おこし協力隊として真岡市に赴任した渡部さん。まちつく2期からメンバーとして学生と一緒に活動し、五行川河川緑地RIVER+にドッグランを設置しました。まちつくで1年間活動してみての感想や3期生への想いをお聞きしました。

―渡部さんが、真岡市の地域おこし協力隊として応募したきっかけを教えてください。

協力隊になる前は、ペットショップ店員として働いていました。動物全般の世話を担当するのですが、私は特に子犬の担当をしていました。仕事をしている中で、地域の人から愛犬と触れ合える場所がもっとあればいいのに…といった相談を受けることが多かったです。
そこから漠然と、もっと人と犬が仲良く暮らせるまちになればいいのに…と思い始めて、まちづくりに関われたらと考えるようになりました。

―ペットショップで働いていると、どんな相談があるんですか?

たとえば、愛犬を散歩に連れて行くときは、リードを付けて散歩に行きます。でも、真岡市のように、道が広いわけでも、歩道が十分にあるところばかりではないので、どうしてもリードを短く持って、歩く範囲も限られてしまいます。もっと犬を自由に遊ばせてあげたいけれど、その場所がない…といった相談が一番多かったです。

―そんなときは、どんなふうにお答えするんですか?

車で行けるドッグランを紹介するのですが、毎日利用するとなると、なかなか難しくて…小さい犬でも、家の中で一日留守番をしていると、どうしても運動不足になってしまいますし、ストレスもたまってしまいます。

ドッグランの図面を作成中の渡部さん

―確かにそうですね。一日ずっと留守番をしていたのだから、外に出たくもなるし、一緒に遊んでもらいたいですね。ドッグラン以外に、愛犬と楽しめる場所というのは、どういった場所があるんですか?

たとえば、犬と一緒に入れる飲食店があります。焼肉店で、犬用のお肉を提供してくれたり、他にも犬用のケーキを提供するお店もあります。でも、私はもっと日常の暮らしの中で、飼い主さんと愛犬が、仲良く、コミュニケーションを取れるような場所があったらいいのに…と思っていました。
実際、ペットショップに寄せられる相談も、人と犬の1対1の関係性のことが多くて、お迎えしてから数カ月の子犬のうちに、気軽に相談して対処できていれば…と思うことも多かったです。

―なるほど、そうした経験をされていて、日常の暮らしの中で、人と犬が仲良く暮らせるようにと、考えられたんですね。そこから真岡市に移住される決め手は何だったんですか?

もっと何かできないだろうかと考えていた時に、真岡市のホームページで、地域おこし協力隊の募集を見つけました。そこでは、真岡まちづくりプロジェクトが紹介されていて、学生と地域の大人たちがまちを楽しくする取り組みを行っていて、私もその一員になって、まちづくりに関わってみたいと思いました。特に、1期生が作った五行川河川緑地と、二宮コミュニティセンターのドッグランの社会実験を見て、私のドッグトレーナーとしての経験を活かして、もっと人とワンちゃんが一緒に楽しく暮らせるまちづくりができると思って、すぐに申し込みをしました。

―まちつくの活動を見て協力隊に応募してくれたんですね。これまで「まちつく」に参加していかがでしたか?

まちつくに参加して、自分が作りたかったドッグランを、本当に高校生・大学生と一緒に作ることができました。想いをカタチにしていくことができたのは、バラエティー豊かな地域の方々が企画から設計も一緒に考えていただいて、さらに現場の力仕事も手伝ってくださったおかげです。とても自分一人ではできませんでした。地域の大人と行政と学生がまちを盛り上げていくという姿勢や考えに感動しました!

地元の工業高校生も手伝ってくれました

―実際、ドッグランが完成して、利用されている方々を見て、どんな気持ちでしたか?

初めてドッグランを利用される、という方が多くて、その方たちが、皆さん口を揃えて「うちの子が、こんなに楽しく遊んでいる姿を初めて見た」と喜んでくださっていて、嬉しかったです。実際、様子を見ていると、最初は飼い主さんもワンちゃんも少し緊張されていて、飼い主さんの足元から離れないワンちゃんもいました。でも、少しずつ慣れてくると、周りの匂いを嗅いで、少しずつ、飼い主さんから離れていって、笑顔を浮かべて走る犬の姿が感動的でした。 最初は緊張して、不安な様子だったのが、時間が経つにつれて、とても楽しそうで、犬には表情があるので、とても分かりやすくて、何度見てもかわいくて、嬉しいです。

―今回、ドッグランを作るにあたって工夫されたところはありますか?

1年目に、ドッグラン初心者の方の利用が多かったとお聞きしていたので、今回、2つのエリアに分けて、ビギナーエリアを設けました。新しい場所に慣れるまで、時間が必要な子もいますし、実際、利用されている方からも好評で、良かったです。

マナーアップの看板も手作り

―渡部さんが携わったドッグランは、地域の皆さんにも大変好評で、五行川河川緑地が「ドッグランがあるところ」として、場所の知名度も上がって、最近では、毎日たくさん中高生や、散歩をされている方がいらっしゃいます。「まちつく」で活動してみて、渡部さんご自身のことで、変わったと思うところはありますか?

私は、自分の考えにあまり自信がなくて、自分の想いを人に伝えることが苦手でした。
まちつくでは、人前で発表する機会が多くあります。まちつくの活動の中で、自分の想いを伝えたとき、みんなが「いいね!」と共感してくれたんです。そこで、同じ想いを持った人がいることに気が付いて、自分の考えに自信が持てるようになりました。
自信をもって自分の想いを人に伝える、人前で発表ができるようになったことは大きな成長だと感じていますし、実際に、想いがカタチになって、その場所をたくさんの方にご利用いただけているのは、とても嬉しいです。

活動を発表する渡部さん

―渡部さんが、これからのまちつくや、地域おこし協力隊として取り組んでみたいことはありますか?

真岡市が、犬と人が仲良く暮らせるまちになるように頑張っていきたいです。たとえば、犬の障害物競走(アジリティ)の運動会とかもやってみたいです。
また、ドッグランで開催しているワン講座や、ワントーークといった、気軽に相談したり、犬のことを知ることができる講座も、引き続き行っていきたいです。今は、5組限定で開催していますが、個別に時間をとって、ご相談いただける機会を作れるといいなと思います。
たとえば、家の中での遊びや、トイレを覚えてもらいたいといったお悩みの相談もいただきます。おうちや、普段の散歩している中でのご相談に、個別にお聞きできたら…とも思います。

―やってみたいことがたくさんありますね。昨年1年間、「まちつく」で活動してみて、今年3年目となる「まちつく」に、どんなことを期待していますか?

まちつくの活動を見て、「私もこんな企画をやってみたい」とアイデアや想いを持っている方が、まちつくに参加して、はじめの一歩を踏み出して、二歩三歩と挑戦していけるきっかけとなることです!

―「まちつく」3期生にメッセージをお願いします。

まちつくは、他校の同年代、先輩、後輩、大学生そして地域の大人、様々な年代の人と関わるので、新たな学び、そして新たな自分を発見できる場だと思います。最初は緊張して、自分の想いを伝えるのは難しいかもしれませんけど、ぜひ勇気を出して、はじめの一歩を踏み出してみてください!!

2022年度活動をメンバーたちと市に報告

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